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【開催報告】OKINAWA型産業振興プロジェクト
琉球医療ルネッサンス研究会発足記念 第1回琉球医療ルネッサンス研究会セミナー


平成19年2月9日
内閣府沖縄総合事務局
経済産業部

 OKINAWA型産業振興プロジェクト健康関連産業分野では、「琉球医療ルネッサンス研究会」の発足を記念して、昨年12月21日に第1回セミナーを開催しました。
 本セミナーでは、OKINAWA型産業振興プロジェクト推進ネットワーク・クラスターマネージャー 玉城 昇氏から同研究会設立の経緯、目的及び活動状況について、当局経済産業部長 仁賀建夫から「沖縄健康産業クラスター形成のための取組」について報告しました。
 また、基調講演として東北大学加齢医学研究所臨床医工学研究部門教授 仁田新一氏をお迎えし、「統合医療に関する国際動向と沖縄の可能性」について御講演いただきました。


1.

開催日時及び場所

日時:平成18年12月21日(木)14:00〜16:00
場所:沖縄かりゆしアーバンリゾート・ナハ6F「カナイの間」

2.

報告内容
   本セミナーは、昨年12月1日に発足したOKINAWA型産業振興プロジェクト健康関連産業分野の中核研究会「琉球医療ルネッサンス研究会」を記念してセミナーを開催したもの。産業界、学界のみならず、医療関係者や行政関係者など幅広い分野から100名近い御参加をいただいた。  
 先ず、玉城昇OKINAWA型産業振興プロジェクト推進ネットワーク・クラスターマネージャー(CM)から琉球医療ルネッサンス研究会設立背景、目的、特徴及び活動状況(予定)について報告があり、本年度はブレーンストミングを通して、産学官医の連携促進、医療資源及び課題の共通認識を進めたいとのコメントがあった。  
 続いて、仁賀建夫内閣府沖縄総合事務局経済産業部長が「健康産業クラスター形成のための取組」と題して導入講演があった。沖縄経済の現状と産業クラスター計画、OKINAWA型産業振興プロジェクト分野別目標と取組、健康市場の拡大、沖縄の健康産業の潜在力、沖縄の健康産業クラスターの実現方策及び実現のための作業内容等について、昨年度実施した沖縄振興計画推進調査「健康産業クラスター形成に向けて」での議論を踏まえた説明があった。中でも、沖縄の健康関連産業を必要頻度や健康度を各軸に整理し、病気と未病の間、西洋医療及び東洋医療の治療分野の一部と健康食品、健康サービス、伝承医療及びリハビリ等予防・健康増進分野の一部を併せた領域を琉球医療資源と考え、最新の科学的分析、評価手法によるエビデンスづくり、さらにはこれらエビデンスやノウハウを蓄積するDBの必要性をコメントした。  
 最後に、仁田東北大学教授から「統合医療に関する国際動向と沖縄の可能性」と題して基調講演をいただき、沖縄が本土と違った自然環境の特性を活かし、日本だけでなく東南アジアやオセアニア地域を含んだ国際的な統合医療のハブに成り得る可能性を示し、沖縄に統合医療特区を整備することを提案した。                                                            

基調講演概要は以下のとおり         

(講演概要)  

 統合医療とは、西洋医学と西洋医学を補完する相補・代替医療(CAM:Complementary and Alternative Medicine)とを組み合わせる医療のことで、相補・代替医療には鍼灸、漢方、食事(薬膳)、ハーブ、アロマセラピー、サプリメント、マッサージなど多様な施術がある。西洋医学が病因の削除のための薬剤投与や治療を行うことが中心であるのに対し、相補・代替医療は自然治癒力の向上を目指し、予防やライフスタイルの改善に主眼を置いているという点が特徴である。また、相補・代替医療は快適性が高く(施術を受ける者の身体的負担が少ない)、安価である一方、科学的に実証されたものが少ないという点も認識しておかなければならない。  
 統合医療は、疾患を対象とした医療から患者中心の医療への転換という考え方や医療経済的なメリットやから、1990年代より欧米を中心に見直され、米国の調査では約40%の米国民が日常的に相補・代替医療を利用しているというデータ(1998年)があるほど浸透している。米国では現在も相補・代替医療にかかる国家的な研究が進められている。また、欧州においてもイギリス、ドイツなどで国家的な研究センターを設置するなど活発な活動が続けられている。一方、アジアにおいても、ソウル、ボストン、北京などで国際的なシンポジウム、学会等が開催されるなど、近年は相補・代替医療に対する見直しが進みつつある。  
 統合医療推進のためには、エビデンス(根拠)の蓄積や評価基準の作成、医科大学におけるカリキュラムへの導入推進などいくつかの大きな課題があるものの、経済面におけるメリットは大きく、相補・代替医療を積極的に導入しているノルウェーやフィンランドではその導入により治療効果は保ったまま医療費を削減したという報告もある。国内でもある病院が漢方薬を患者に投与するようにした結果、西洋医学のみの処方より薬剤費が半減したというデータもある。  
 今後の統合医療の可能性については、人々の価値観が多様化している現代社会において、心のケアの探求を含めその必要性はますます高まるものと考えられている。その統合医療の実践場所として沖縄は大きな可能性を有していると考えられる。沖縄には気候・海・豊富な植物など豊かな自然環境があり、また地理的特性から中国、韓国、東南アジア及びオセアニア地域などを結ぶ統合医療のハブとして成長する可能性がある。それら優位性を活かしつつ、各種優遇施策を持つ「医療特区」などの制度面を充実させることで世界的な 統合医療実践地域となり、また各種産業が創出されるなどの地域経済への波及効果も見込まれ、今後の沖縄振興に寄与すると思われる。実現するためには、地域として将来を見据えた、かつ地元住民の理解を得られる計画を策定し、それに基づき確実に産業化が図られるものを実践していくという戦略を持つことが不可欠である。これらの取組から、観光と統合医療の新しい融合の実現など、沖縄が他地域にはない統合医療の先進地となることを期待する。

3.

参加者数  約100名

4.

セミナー風景
 

【お問い合わせ先】
 内閣府沖縄総合事務局経済産業部
 (OKINAWA型産業振興プロジェクト員(健康関連産業担当))
 担当者:大城、田畑
 連絡先:098-866-0031(代表)


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