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【開催報告】
OKINAWA型産業振興プロジェクト 琉球エステ・スパ研究会発足記念
第1回琉球エステ・スパセミナー
〜沖縄健康産業におけるエステ・スパの可能性〜

平成18年10月6日
内閣府沖縄総合事務局経済産業部


 OKINAWA型産業振興プロジェクト健康関連産業分野では、「琉球エステ・スパ研究会」の発足を記念して、去る9月25日に第1回セミナーを開催しました。
 本セミナーでは、琉球大学教授 平良一彦 氏より本研究会設立の意義について、(株)瀬底ビーチリゾート 山川杉乃 氏に本研究会の概要や活動の方向性等について、また、特別講演として日本エステティック協会常任理事 島上和則 氏よりエステ・スパ産業の現状と今後の展望についてご講演いただいた。



1.開催日時及び場所
 
・日時:平成18年9月25日(月)14:00〜16:00
・場所:沖縄かりゆしアーバンリゾート・ナハ6F「ニライカナイの間」
2.報告内容
  本セミナーは、エステ関係者や観光業界関係者を中心に200名を超える方にご参加いただき、セミナー終了後も講師の方々と意見交換をする列が途切れないなど、成功裡に終了することができました。
 平良教授からは、昨年度実施された平成17年度沖縄振興計画推進調査(健康産業クラスター形成のための調査)の結果概要を中心にご講演され、今後はエステ・スパを中心とした保養分野については、中核組織等を検討していき、産学官が協力して産業振興していかなければならないと述べた。
 山川氏からは、沖縄の主要産業である観光産業を支える重要なサービスとして「エステ・スパ」を捉え、若い世代層が増加している観光客をターゲットに捉え、沖縄らしいエステ・スパのあり方を検討し、ブランド化を図ることを目的としていると説明した。
 島上氏からは、日本だけに限らず、アメリカやイギリス、タイといった海外のトレンドについても紹介しながら、エステ・スパ産業の現状と今後の展望についてご講演され、沖縄におけるエステ・スパ産業の有望性を挙げ、今後は沖縄の特徴を活かし、どうアジアと差別化を行うかが課題だと述べた。
 各講師の講演内容は以下のとおりです。
 
3.講演内容
 
講演1「沖縄健康産業クラスターの形成」
琉球大学法文学部観光科学科教授 平 良 一 彦 氏
 昨年度実施された平成17年度沖縄振興計画推進調査(健康産業クラスター形成のための調査)の結果概要を中心に講演された。調査では、沖縄県において健康産業クラスター形成を行うためには、「食品」「保養」「医療」の3分野が連携していくことにより成り立つとした上で、エステ・スパ産業はこの3分野のうちの「保養」の中心となっていくべき産業であると述べた。また、琉球大学の観光科学科でも「海水・海洋」コンセプトとしたサービス施設(かんなタラソ沖縄)と連携して取り組んでいる事例を紹介した。
 今後は、エステ・スパを中心とした保養分野については、他の2つの分野と同様に、中核組織等を検討していき、産学官が協力して産業振興していかなければならないと述べた。
 
講演2「琉球エステ・スパ研究会の取組」
(株)瀬底ビーチリゾート 山 川 杉 乃 氏
 OKINAWA型産業振興プロジェクト推進ネットワークの中で、今年8月に発足された「琉球エステ・スパ研究会」の概要や活動の方向性について講演された。
 同研究会を発足した趣旨としては、沖縄の主要産業である観光産業を支える重要なサービスとして「エステ・スパ」を捉え、若い世代層が増加している観光客をターゲットに据え、沖縄らしいエステ・スパのあり方を検討し、ブランド化を図ることを目的としていると説明した。
 この発足の発端となったのが、県内のエステ・スパのサービスおよび商材の品質にばらつきがあり、全体としてのイメージ低下につながるとの危機感である。それを解決する上で、この研究会ではしっかりとしたブランドを確立するための仕組みづくりの検討を中心に活動を行っていくと発表した。
 また、課題として挙げられる人材育成、サービス従事者の社会的地位の向上、ホテル経営者の意識改革、商材等の研究開発についても推進し、そのために講演会、研修事業、技術者の表彰、ガイドラインの作成、研究開発事業、調査事業を実施していく予定であると述べた。また、来月10月には産業まつりへ出展すると発表した。
 琉球エステ・スパのブランドのコンセプトとしては、沖縄の琉球王朝時代から受け継がれてきた文化、特に食事、伝統工芸、音楽が考えられ、これらを積極的にサービスの中に取り入れ、他地域に真似できないものが作れるとの方向性を示した。
 また、サービスで使用する商材についても沖縄独特の素材である薬草、塩、クチャ、フルーツ等を積極的に活用していくべきであるとした。現在は、様々な商材が出てきてはいるが、実際エステのサービスの仕様になっていないものがほとんどであり、研究会でも今後、メーカーとサービス提供をする側が協力して商材開発に取り組んでいくこととしている。また、商材の一例としてクラスター会員企業である「(有)ゆめじん」が開発した商材(シークヮーサーの香り)を試香紙に含ませ、サンプルとして参加者へ配布し、紹介した。
 最後に、琉球エステ・スパは、視覚、味覚、聴覚、嗅覚、触覚の5感へのアプローチによってトータル的なサービスを行うエステ・スパブランドの確立を目指していくとして、講演を総括した。
 
特別講演「日本におけるエステ・スパの現状と今後の展望」
日本エステティック協会常任理事 農学博士
(株)カネボウ化粧品エステティックライフ研究所所長
島 上 和 則 氏
 日本だけに限らず、アメリカやイギリス、タイといった海外のトレンドについても紹介しながら、エステ・スパ産業の現状と今後の展望について講演された。
 現在の日本においては、精神的なストレスを抱える人が増加しており、心を癒す技術サービスが求められている時代である。そのような背景の中、日本のエステティック市場は2002年以降、急速な成長を遂げていると市場動向を解説した。
 また、アメリカの市場についても紹介し、レジャー産業においては4位にあげられるほどエステサービスが浸透しており、今後の更なる成長が予測されるとした。
 島上氏が所属している潟Jネボウにおいて実施したストレスについての研究についても紹介し、その調査結果からは、美しさ(特に美肌)はもはや化粧品だけで保つことはできず、心と体についてもバランス良くケアをしていく必要があると述べた。
 従って、癒しを必要とする現代人にとって、エステ・スパのブームは当然の流れであるとし、スパの本質、定義、ガイドライン、スパとエステの相違点等を説明した。そして、典型的なスパの事例としてイギリスの施設を紹介しながら、各種療法やサービスの種類についても解説した。
 国内におけるエステティック業界の動向、スパの動向、そして先進地である米国とタイの市場動向についても解説しながら、国内においてはエステティック業界団体が統一した資格を確立する方向性を持っており、サービスの質の底上げが行われるとの今後の見通しを示した。また、スパ発展の課題としては、人材不足を解消するため、エステティックの技術者をどう取り込んでいくことが重要であるとした。
 また、人材育成についても大切であるが、それと同時に育成した優秀な人材が正当に評価され、受け入れられる環境も重要であるとした。
 最後に、日本国内において沖縄はスパと「観光」が唯一ドッキングできる地域であるとして、沖縄におけるエステ・スパ産業の有望性を挙げた。現在、多くの日本人がアジアへエステ・スパのサービスを目的に渡航していることから、沖縄にとっては、アジアがライバルであると指摘した。また、日本人だけではなく海外から人を集めることも今後の鍵であるとした。したがって、今後は沖縄の特徴を活かし、どうアジアと差別化を行うかが課題だとして、講演を締めくくった。
4.参加者数 約220名

【お問い合わせ先】
  内閣府沖縄総合事務局経済産業部
  担当者:鶴見、長嶺(忠)
  連絡先:098-866-0031(代表)


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